賃上げの嘘!【週刊ダイヤモンド 2024年6/8・15合併特大号】

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著者:週刊ダイヤモンド編集部
出版社:ダイヤモンド社

賃上げについて語る回

失われた30年と呼ばれた不景気が続き、物価も給料も上がらない状態が長期化していた日本。しかし、近年では急激な円安が進み、海外製品の値段が高騰しています。そんな中、今年から賃上げのニュースが続々と発表されていますが、実態はどうなのでしょうか。今回の特集では賃上げの実態を掘り下げます。主な内容は以下の通りです。

① コンサル業界

コンサル業界では、新興ファームの賃金引き上げが目立っています。今までコンサル代表格と言えば、マッキンゼーなどを含むMBBと呼ばれる三大戦略ファームがありました。コンサルタントの年収はそのクラスにより年収500万から1億以上のばらつきがありますが、新興ファームにおいては、再開クラスでも2000万円を保障する企業も誕生しており、業界の年収構造に激変が生じています。

② 電機業界

電機業界では、依然として年功序列の傾向は残っていますが、年収に実力や評価が反映される割合が大きくなっています。例えば、日立においては30歳で600万円〜750万円の年収を得られるようになり、年齢による格差を逆転する下克上が可能となっています。今後さらに実力主義の傾向は加速していくでしょう。

③ 保険業界

一方で、不満の残る業界も存在します。それが保険業界です。給与に関して最も不満投稿が多いのは日本生命です。自分の業績次第で手取り月給は10万円代まで落ち込む可能性があるものの、資格を取らないと減給されるなど、プライベートを犠牲にする必要もあります。部長級に昇進した後も給料が低く、転職者が相次いでいるという現状です。従業員の不満が多い企業には、優秀な社員が残りにくいのは当然のことであり、転職文化が根付いた日本においては注意すべきポイントでしょう。

所感

賃金の変化から、世界情勢と日本の転職事情などが伺える今回の週刊ダイヤモンドの特集は非常に興味深いです。特にコンサル業界の新興ファームによる賃金引き上げは、業界全体に新たな風を吹き込んでいるように感じます。若手にもチャンスが広がり、実力主義の文化がさらに根付いていくのではないでしょうか。一方で、保険業界のように古い体質が残っている業界では、従業員の不満が溜まり、転職が増えるのも理解できます。企業がいかに従業員を大切にし、満足度を高めるかが重要であると再認識しました。

まとめ

賃上げのニュースは一見希望を持たせるものですが、その裏には業界ごとの課題が隠されています。特にコンサルや電機業界のように実力主義を取り入れ、積極的に変革を進める企業がある一方で、保険業界のように従来の体制から抜け出せない企業も存在します。大局的な視点で賃金の動向を見極め、自分のキャリアや生活設計に活かしていくことが重要です。これからもこのような大きな流れを捉えつつ、自分自身の成長と幸福を追求していきたいと思います。

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