【超人的ランナーの話】BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”

BOOK

著者:クリストファー・マクドゥーガル

出版社:NHK出版

序章

『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』は、クリストファー・マクドゥーガルによる一冊です。この本は、走ることに関する深い洞察と、メキシコの先住民族であるタラウマラ族の驚異的なランニング能力を探求します。人間が本来持つ走る力、現代社会における運動の意義、そしてビジネスの側面からの視点が交錯する内容となっています。

主な内容

① 人間は走る生き物

タラウマラ族には、超人的なランナーが存在します。彼らは生まれながらにして走ることに喜びを見出し、100マイルを24時間で走破することができます。この驚異的な能力は性差を超えており、女性ランナーも男性に劣らず高い耐久力を誇ります。人間は元来、長距離を効率よく走るように進化しており、スピードでは他の動物に劣るものの、その耐久力は馬にも勝ると言われています。

② 足裏の秘密

しかし、現代において長距離ランニングを試みると、多くの人が故障に悩まされます。その原因の一つは厚底の運動靴にあると考えられています。人間の足は独特のアーチ型をしており、自然の衝撃吸収機能を持っていますが、厚底靴を履くとこの機能が損なわれます。結果として、地面を強く蹴る必要が生じ、足や膝に過剰な負担がかかります。薄底の運動靴やベアフットシューズを使用すると、故障率が低くなり、ランニングタイムも向上するというデータがあります。

③ 運動とビジネス

運動は本来、お金とは無関係の活動です。しかし、現代のビジネスの影響を受け、運動は商業化されてきました。運動機器の開発や販売、新しい靴のマーケティング、ランニングイベントの開催など、多くのビジネスが絡んでいます。これらの活動は一体感を醸成し、人々に運動の喜びを提供する一方で、商業的な側面も見逃せません。

所感

本書を通じて、運動に対する見方が大きく変わりました。もともと運動嫌いだった私も、運動の効果や、人間が持つ本来の力を理解することで、長距離・高強度の運動も楽しめるようになりました。特に、タラウマラ族の超人的な能力に触れることで、自分の限界を押し上げる意欲が湧いてきました。彼らの生き方や文化を知ることで、運動が単なる健康維持の手段ではなく、人生を豊かにする重要な要素であることを実感しました。

また、タラウマラ族のランニング文化は、現代社会のストレスフルな生活とは対極にあるものであり、心身のリフレッシュにも繋がると感じました。ランニングを通じて得られる自然との一体感や、自己との対話の時間は、現代人にとって貴重なひとときです。タラウマラ族のランニングスタイルは、日常生活の中で失われがちな自然との調和や、シンプルな喜びを思い出させてくれます。

まとめ

『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』は、単なる運動本ではありません。人間の本質に迫り、運動の意味を再定義する一冊です。私たちがなぜ運動するのか、どうすれば運動を楽しめるのかを深く考えさせられます。運動嫌いの人でも、運動を始めるきっかけになるかもしれません。この本を通じて、自分の限界を超え、日々の生活をより豊かにするヒントを得られることを願っています。

特に、現代社会において運動がどのように商業化されているかについての洞察は、私たちが本当に必要としているものが何かを考えさせられます。運動そのものの喜びや、体を動かすことの純粋な楽しさを再発見することで、日常生活に新たな価値を見出すことができるでしょう。自分の体を理解し、本来の走る力を取り戻すことで、健康だけでなく、精神的な充実感も得られるのではないでしょうか。

本書を読んで、私自身も日々の生活に運動を取り入れ、自然とのつながりを感じながら、充実した日々を送ることの大切さを実感しました。皆さんもぜひこの本を手に取り、自分自身の限界に挑戦し、新たな発見を楽しんでください。


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