🎁 誕生日プレゼントと「沈黙行」
世界には、あえて言葉を交わさない時間を持つ文化がある。バリ島の「ニュピ」、仏教の「沈黙行」、ユダヤ教の「ヨム・キプール」。
個人的にそれらを体験してみたいと思っていたのもあり、ちょうど友達が喉風邪をひいてしまったのもあり、急遽朝食から「沈黙行」を実践してみることにした。
すると、思った以上に充実した時間になった。普段なら、思ったことをすぐに言葉にして伝えてしまう。でも、言葉を使えないと、伝えるべきことを精査し、本当に大事なことしか伝えなくなる。
そうすると、余計な情報が削ぎ落とされ、目の前の景色や音、そして相手の表情に集中できるようになるのだ。
そんな中で、今回の旅のメインイベントとも言える、誕生日プレゼントを渡す時間が訪れた。
伝えたいことはたくさんあった。でも、それらを言葉にせず、ただ相手の喜ぶ姿に意識を集中する。普段なら気づかないような、微妙な表情の変化まで感じ取れるような気がした。
言葉のないコミュニケーションの中で、むしろ感情的なつながりが深まるという、不思議な体験だった。
「沈黙行」は、予定が決まっていて、自然を感じる時間には特に向いていると実感。
また機会があれば、ぜひ試してみたいと思うほど、素敵な瞬間だった。
🛍️ ショッピングモールと沈黙行の限界
午前中に引き続き、「沈黙行」を継続したまま、ショッピングモールへ。
訪れたのは、「The Plaza Shopping Center」と「Micronesia Mall」。
しかし、ここで気づく。「沈黙行」は、目的が明確な時間には向いているが、行き先が決まっていない状況では難しいということを。
買い物の楽しさは、単に物を得ることだけではない。
相手が何を求めているのか、どんな要望を持っているのかを知り、一緒に選び、考え、決めていくプロセスにあるのだと実感した。
ただ一緒にいるだけではなく、その時間をどう楽しむかが重要なんだと改めて気づかされた。
結局、レンタカーを返却し、空港での手続きを終えた後、「沈黙行」を解除。
その後、空港の免税店で買い物をしたのだが、その時間の方が圧倒的に楽しかった。
最終的に、Diorのコンシーラーを購入。
でも、それはただの買い物ではなかった。
友達がなぜそれを欲しいのか、コンシーラーをどう使うのか、普段の美容で何に困っているのか——そういったことを会話を通して細かく知ることができたのだ。
言葉だけで誰かを理解するのは難しい。でも、理解するためには対話はやはり不可欠。
「対話に頼りすぎてはいけない。でも、対話なしには得られないものもある」
そんなことを実感する、貴重な体験となった。
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